来間島の古老から聞いた話
学生時代の苦労話
来間島の山では、さるかが実りだしています。
赤く色つく実に触れた時にふと、思い出した昔話。
語り手は80代男性です。
アダンの縄が100俵でだいたい15キロよ。
それが5円、ノートを買えるかぐらい。
私の母はね、それを三重に束ねて、頭にのせて、
久松に持っていて売って、○○ヤー(=屋号)のSが船員であったから、それに頼んだよ。
だけど、ぜ~んぶ食べてしまって、母はずいぶん悔しがっていたよ。
高校時代の話よ。
自分は自炊していたよ。
ううん、下宿じゃなくて自炊。
サルカギーの根っこを船で送ってもらうわけ
自炊のためによ
そうそれが燃料になるから
パイナガマ?
パイナガマにはサルカギィはなかったねえ
パイナガマのアダンの実は小さくて、ずんぐりしているんだよ
あの木は編みにくいさあね。
当時の高校生は、自分でまきをくべ、調理していたのですね。
母が息子を思い、サルカギィを採り、船に乗せ、送る。
息子はサルカギィを火にくべながら母を思う。
そんな時代。
今から約65年前の話です。
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