ふぃまの風~島のキオクとキロク~      来間島のはなし

NPO法人来間島大学まなびやーのブログです。
来間島は沖縄県・宮古島と橋で繋がる架橋離島です。
昔ながらの伝承や神事、豊かな自然が残る、のどかで美しい離島です。
来間島の古老らから聞いた話や、島の伝統や文化、島おこしの話を、
当法人理事の砂川が綴ります。

来間島の古老から聞いた話

学生時代の苦労話


来間島の山では、さるかが実りだしています。

赤く色つく実に触れた時にふと、思い出した昔話。

語り手は80代男性です。


さるかのみ



アダンの縄が100俵でだいたい15キロよ。
それが5円、ノートを買えるかぐらい。

私の母はね、それを三重に束ねて、頭にのせて、

久松に持っていて売って、○○ヤー(=屋号)のSが船員であったから、それに頼んだよ。

だけど、ぜ~んぶ食べてしまって、母はずいぶん悔しがっていたよ。

アダンの縄


高校時代の話よ。

自分は自炊していたよ。
ううん、下宿じゃなくて自炊。

サルカギーの根っこを船で送ってもらうわけ
自炊のためによ

そうそれが燃料になるから

パイナガマ?
パイナガマにはサルカギィはなかったねえ

パイナガマのアダンの実は小さくて、ずんぐりしているんだよ

あの木は編みにくいさあね。

アダンの木

当時の高校生は、自分でまきをくべ、調理していたのですね。
母が息子を思い、サルカギィを採り、船に乗せ、送る。
息子はサルカギィを火にくべながら母を思う。

そんな時代。

今から約65年前の話です。



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プロフィール
来間島大学まなびやー
来間島大学まなびやー
沖縄県の宮古島と橋で繋がる離島・来間島で活動するNPO法人来間島大学まなびやーです。
伝統を受け継ぐこと、誰もが住みよい島づくり、地域力・来間島力をあげることを目指し、
島ぐるみで地域おこしに取り組んでいます。

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